『PUI PUI モルカー DRIVING SCHOOL』

概要

本作は、2021年に放送され、老若男女を問わず人気を博したストップモーションアニメ『PUI PUI モルカー』の続編です。

監督は小野ハナ氏にバトンタッチ。前監督の見里朝希氏は、原案・スーパーバイザーとして引き続き制作に携わっています。

また声優については、モルモットのつむぎさんに加え、新たにパイムータンさんを起用。パイムータンさんは、新キャラクターのペーターの声を主に担当されているとのこと。

今回の舞台はドライビングスクール。はたして、どんなワクワクが待ち受けているのでしょうか?

メインキャラクター

ポテト
のんびりした性格のモルカー。しかし、ここぞというときは勇敢さを見せる主人公気質。ドライバーは黒いスーツを着たお姉さん。

シロモ
特に臆病なモルカー。トラブルに巻き込まれやすいタイプ。テディを姉御のように慕っている。ドライバーは優しいお兄さん。

アビー
初心者マークをつけたモルカー。真面目でプライドが高い。苦手なネコと何かと縁がある。ドライバーはオタクくんとお母さん、お父さん(第1期第5話に登場したレーサー)。

チョコ
運動神経抜群のモルカー。おしゃれ好きな女の子で、夢はNo1の高級モルカーになること。ドライバーは青い髪のお姉さん(スタントウーマン)とモルカースタンドで働くお姉さん(友達)。

テディ
食いしん坊でおてんばなモルカー。良くも悪くも行動力があり、トラブルメーカーになりがち。ドライバーはマナーが悪いお兄さん。

ローズ
おしゃれに気をつかっているモルカー。アビーのことが気になっている。ドライバーはピンク色の髪の女性。

ペーター
教習中の新米モルカー。少し怖がりで控えめ、不器用。ドライバーはまだ決まっていない。 

ひー・ふー・みー
ドライビングスクールで働くモルカーたち。ピンクの窓がひー、緑がふー、黄色がみー。

内容紹介と感想

ビル倒しちゃった!

買い物を済ませてごきげんのオタク。早速アビーにジェットロケットを取り付けますが、誤射でビルがドミノ倒しに!

各エピソードが完全に独立していた第1期と比べると、DS第1話はイントロダクションとしての面が強かったですね。

市販のロケットがある=使ってもよい場所があるということなのでしょうが、この通りにはロケット禁止の看板が。気づいて、オタクくん。

魔法天使アビー(第1期第10話参照)のことを思い出し、アビーにくっついてまわるローズ。顔をちゃんと確認したかったのでしょうが、あおり運転をしているような格好になってしまい、その後はもう大惨事。

まさか『モルカー』で裁判シーンを目にすることになるとは、夢にも思いませんでした。現場にいた全員が(最後の最後に合流したシロモまで)山頂のドライビングスクールへ強制連行されてしまいます。

ここで護送車(?)を引っ張っているのは、教習所スタッフ・ひー。ずいぶんと力持ちです。ペーターもちらりと映り、新キャラクターの活躍に期待が高まります。

新モルカーといえば、キャップに鼻眼鏡のおばあちゃんっぽいっ子も気になるところ。公式サイトの「MOLCAR STAND」によると、彼女の名前はヴィクトリア。あだ名は「ばあや」だけれど、本当は違うんだとか。勘違いしていました、ごめんなさい。

白塗りモルカーの逆襲

ドライビングスクールで大はしゃぎするモルカーたち。そこに鬼教官が現れて……。

ドライバーとおそろいの花飾りを鬼教官に没収されて涙目のチョコ。これはかわいそう。その様子を見て瞬時にピアスを隠すローズですが、どこにどうやって収納しているのやら。まるで手品ですね。

鬼教官の厳しい言動に対し、すぐにしょんぼりした表情を見せるみーは、見た目に違わず性格もちょっと幼いところがあるのかもしれません。

さらには全身白塗りにされてしまうモルカー一同。鬼教官は理不尽な生活指導の先生のようで嫌な感じですが、それはそれとして「白いモルカーたちも印象が変わってかわいいなあ」なんて思ってしまいました。

しかし、ドライバー陣からは当然ブーイングの嵐。ここでシロモのドライバーが真っ先にリアクションをとっていたり、チョコがお姉さんたちに助けを求めたりと、それぞれの個性や関係性がうかがえて面白い。

ちなみに、YouTubeで配信された「入校説明会」(放送直前イベント)によると、この鬼教官のモデルは映画『フルメタル・ジャケット』のハートマン軍曹だそうです。

食欲は正直

ひとしきり交通ルールを学んだ後、ようやく迎えたお昼休み。ニンジンやレタスのごはんを期待するモルカーたちですが、実際に運ばれてきたのは……。

給食はシチューのような謎のどろどろ。「えっ、何これ?」という反応のモルカーが多数を占める中、きっちり完食しているテディはさすが。新人のペーターも、周りの様子を気にしつつ、素直に食べています。

改めて振り返ってみると、メインモルカーたちってルール違反ばかりしていたんですね。シロモのドライバーは、今回初めてシロモが銀行強盗に利用された事実(第1期第2話参照)を把握したのでしょうか。

他のドライバーたちがランチに行った後も、なかなかシロモのそばから離れないお兄さん。シロモ用の差し入れのレタスをみんなが欲しがります。

ペーターがレタスを食べ始めるまでには若干間がありますが、これは遠慮がちな性格ゆえか、新鮮な野菜を口にすること自体が初体験だったのか。いずれにせよ、初々しいところがかわいい。

バグってレスキュー

VRでシミュレーショントレーニングをすることになったアビーとペーター。しかし、途中でバグが発生して……。

停止線できちんと止まる優等生のペーター。今回はVRということで、モルカーが走る音やBGMがピコピコしているのもいい感じ。

バグの原因は、ポテトがニンジンによく似た色のコードをかじってしまったこと。はたから見ているとお腹を壊さないか心配になってきますが、本人は平気そうです。

異常が発生したVR内でピンチを救ってくれたのは、またしても「もるみ」ちゃんでした。しかし、第1期で登場したときより少し大人っぽくなったような……? 『モルカー』と同じく『魔法天使もるみ』も第2期が放映されたりゲームになったりでデザインが変わったのでしょうか。

ローズもいっしょにVRを使っていたらアビーたちの活躍を見られたのでしょうが、惜しかったですね。

ラブレターはお尻から

DSスタッフのお姉さんに熱いまなざしを向ける男性。ところが、落とし物のラブレターをポストモルカーに回収されてしまい……。

本日は働くモルカーについてお勉強。DJモルカーやトレジャーモルカーは趣味でやっているものと思い込んでいたのですが、ちゃんとした職業だったとは。

青果店のモルカーは初めて見る顔ですね。野菜のような緑色の体毛が仕事内容にぴったりですてきです。ハンバーガーモルカーもそうですが、食べ物を扱う業務は食いしん坊のモルカーにとっては苦行かも。

救急モルカーのお勤めは繊細さが求められて、こちらもかなり適性が問われそう。

ポストモルカーが排出した手紙が元の形状に戻るのにはびっくり。コツはいるようですが、チョコは上手にできましたね。ポテトやペーターはもう一息で成功しそう。何度もお手本を見せてくれるポストモルカーが優しい。

そして無事ハッピーエンドを迎えたかと思いきや、まさかのテディ……。「それ」(第1期第8話参照)って標準装備なんですか?

勝利を握れ!もぐもぐ大運動会

今日はドライビングスクールのスポーツデイ。内外からたくさんのモルカーが集まり、楽しい運動会の始まりです。

家が隣同士のカカオとおかかは、観覧席でも並んで座っていて仲良しですね。また、シーナ(お花に話しかけてその後食べる)とタンポポ(タンポポをよく食べる)がいっしょにいる場面がありますが、こちらはもお花つながりで友達なのでしょうか。

チョコ・リンガー・みーの息の合ったチアダンスがかわいくて最高。鬼教官も大はりきりで応援しています。ポンタたちは困り顔ですが、鬼教官も何だかんだ憎めないキャラクターになってきましたね。

テンテンの上からトントンがころんと落ちてしまう場面にはくすりとさせられました。頻繁に2段重ねになっている双子ちゃんといえど、レースの要素が入ってくるとさすがにバランスをとるのが難しいのか……と思っていたのですが、「MOLCAR STAND」によると、転がっているのは日常茶飯事なんだそう。

障害物リレーの寿司モルカーズとわさびのチームはネタとしておいしい。パン食い競争ならぬ野菜食い競争のキュウリをそのままコース上で食べてしまうわさびは、相変わらずマイペースです(よく見たらトントンもニンジンを食べていました。役得!)。

みのむし競走用の袋(油揚げ風)とおねむの寿司モルカー(シャリ)が合体して、元気はつらつ寿司モルカー(いなり)になるのは斬新なアイデア。人生が変わったらしいシャーリー、転機は思いがけないところにありました。

今回、食べ物由来のモルカー(セサミ・ごましお・バナナ・チョコミントなど)が他にも多数参加しているのは、「もぐもぐ大運動会」ということで意図的なものなのでしょうか。新モルカーもたくさん登場し、画面のにぎやかさに心躍りました。

恐怖の海底トンネル 

教習の一環で海底トンネルにやって来たモルカー一行。見学中、なぜか巨大なサメに追いかけられることに!?

緊急時にエアバッグのようにふくらんで浮き輪になるという三角帽子の機能がすごい。生徒の安全に配慮したすばらしい設計です。

ペーターとテディがサメから逃げているときの演出は、鏡の迷路のようで面白いですね。行き止まりで何かを察したテディ、自らサメの口の中へ飛び込みます。第1期第4話の経験が活きたのでしょうか。

テディがサメに食べられてしまったと勘違いし、涙を流すポテトたちと鬼教官にはこちらもほろりとさせられました。

しかし、サメの体内のゴミを食べ切り、テディは無事生還。テディの身体的な強さ、観察力、勇気と優しさが存分に発揮され、彼女の魅力満載の回となりました。最後に自分のお腹を壊してしまったのはご愛嬌、ということで。

実際のところ、ゴミが野生動物に与える悪影響は大きな問題となっており、含蓄に富んだエピソードでもあります。ゴミ収集モルカーにも人間の清掃員さんにも感謝の気持ちを忘れず、ゴミの分別と出し方には十分に注意したいですね。

ダメダメなぼくら

教習で失敗ばかりしているドゥーフーと、モルカーのいる生活を夢見る女性が偶然出会い……。

第8話の主役はちょっぴり臆病なモルカー、ドゥーフー。RETAKE(再教習)ではなく、ペーターと同じSTUDENT MOLCARです。

今回は、ドゥーフーが教習コースをドタバタと走り回る場面から始まったので、何事かと思いました。運転席にいたのはテディのドライバー。よりによって彼に当たってしまうとは、不運というか何というか。

続いて、走行が上手なはずのひーの挙動もおかしい。こちらに乗っていたのは、免許を取得するために教習中の女性でした。成績はダメダメですが、ひーに対してひどく申し訳なさそうにしており、思いやりのある人物であることが見て取れます。

そんなお姉さんが大切にしているぬいぐるみはドゥーフーそっくりです。茂みに隠れて泣いていたドゥーフーに出会った彼女は、彼に一目ぼれ。そして、怖い人間だけでなく優しい人間もいることがドゥーフーにもわかったようです。

お姉さんが思い描いていたモルカーライフをふまえると、彼女はモルカーといっしょに暮らせるようにドライビングスクールに通っていたのであって、移動動手段を得るのは二の次であったに違いありません。

最後にお姉さんの家に迎えられ、ぴょんぴょん跳んで喜ぶドゥーフーが愛らしい。2人は家族として、友達として、これから毎日楽しく過ごすのでしょう。

現実でも、盲導犬等に向かないと判断された後、ペットとして家庭に引き取られるわんちゃん(キャリアチェンジ犬)たちがいるそう。仕事に就けなくても、幸せの形はいろいろあっていいですよね。