近現代文学

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E.T.A.ホフマン『砂男』ほか

今回は、池内紀訳『ホフマン短篇集』(岩波文庫)およびパペットアニメ『ホフマニアダ』をご紹介します。 『ホフマン短篇集』 ドイツ後期ロマン派の代表的作家、エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン。その作風は、以降の幻想文学の...
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モーリス・メーテルリンク『青い鳥』

『青い鳥』は、ベルギー出身の詩人・劇作家であるメーテルリンク作の童話劇。1911年にはノーベル文学賞を受賞しています。 あらすじ クリスマスイブ、チルチル・ミチル兄妹の部屋に現れたのは、思いがけない客でした。彼女は妖女...
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シャミッソー『影をなくした男』

『影をなくした男』(原題:Peter Schlemihls wundersame Geschichte)は、ドイツ・ロマン派の文学者アーデルベルト・フォン・シャミッソー作の中編小説。自分の影を売った男の数奇な人生をメルヘンタッチで描いてい...
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夏目漱石『夢十夜』

「こんな夢を見た。」という冒頭文で有名な連作短編『夢十夜』。夢をモチーフにしているだけあって、どこかつかみどころがなく、漱石作品の中ではイレギュラーな作風です。 第一夜:百年後の約束 腕組をして枕元に坐すわっていると、...
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テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』

『ガラスの動物園』(原題:The Glass Menagerie)は、劇作家テネシー・ウィリアムズの代表作のひとつです。タイトルは、ヒロイン・ローラがガラス細工をコレクションしていることに由来しており、繊細で傷つきやすい彼女の心を象徴して...
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【まとめ】文豪あれこれ(2)

近現代文学史における著名作家とその作品を紹介するページです。(随時更新) 関連記事 【まとめ】文豪あれこれ(1) 江戸川 乱歩(1894-1965) 代表作:明智小五郎シリーズほか 国内における探偵小説の先駆者。...
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泉鏡花『高野聖』

あらすじ これは、現在では高野山の大和尚として知られる旅僧・宗朝が語った昔話である。 若い時分、飛騨の山越えをしようとしたときのこと。危険な旧道に入った薬売りの男を連れ戻そうと、宗朝はその後を追った。 山中で蛇や蛭(ひる...
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夢野久作『瓶詰地獄』『何んでも無い』

今回は、手紙形式で書かれた短編二作品をご紹介します。自らの行為によって天国から地獄へと堕ちていく登場人物の姿には、いろいろと考えさせられるものがあります。 『瓶詰地獄』 ここでは、ストーリー面の感想よりも時系列問題等に焦点を当...
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横光利一『機械』

横光利一の短編『機械』は、「四人称の設定」を取り入れた実験的小説です。 あらすじ 私はもう私が分らなくなって来た。私はただ近づいて来る機械の鋭い先尖せんせんがじりじり私を狙っているのを感じるだけだ。誰かもう私に代って私を審いて...
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中島敦『文字禍』

今回は、ゲシュタルト崩壊を扱った中島敦の短編『文字禍(もじか)』をご紹介します。 あらすじ 最近、宮廷では妙な噂が流れている。夜ごと王立図書館でひそひそと怪しい話し声がするというのだ。 いくつかの探索を経て人々は、も...
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マーク・トウェイン『アーサー王宮廷のヤンキー』

『アーサー王宮廷のヤンキー』(原題:A Connecticut Yankee in King Arthur’s Court)は、現代のアメリカ人技師が中世ヨーロッパで大活躍するという筋書きのタイムスリップもの。作者は、『王子と乞食』や『ト...
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【まとめ】文豪あれこれ(1)

はじめに 近現代文学史における著名作家とその作品を紹介するページです。(随時更新)「文豪」の基準というものが明確にあるわけではないので、すべてこちらの匙加減ではありますが。 個別記事がある作品についてはリンクを張っていますので...